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バレエに多い怪我とその症状

これまでノヅ・カイロ・クリニックにご来院されたバレエや各種ダンスをされていらっしゃる方の中で、多くみられた怪我や障害を部位別にまとめました。 同じ症状でお悩みの方は、是非一度ご相談下さい。

下肢・膝編

 1.肉離れ
 2. シンスプリント
 3. ジャンパー膝(ジャンパーズニー)
 4.オスグッド病
 5.鵞足炎(がそくえん)
 6.腸脛靱帯炎(ちょうけいじんたいえん)

1. 肉離れ

レッスン中などに発生することが多く、ジャンプや急にストップするような動きなどで、筋肉に強い収縮の力が加わると同時に、 瞬発的に引き伸ばされるような力が加わったとき、筋肉や筋膜が部分的に断裂を起こす場合があります。これを筋断裂といい、通称「肉離れ」と呼ばれています。 特にハムストリングス大腿直筋(前もも)、内転筋、そして腓腹筋(ふくらはぎ)に好発します。 痛めた瞬間「ブチッ」と音が聞こえることもあり、激痛を感じます。患部は内出血を起こし、断裂したところが少しへこんでいる場合もあります。 筋肉を伸ばしても(ストレッチ痛)、体重がかかっても(収縮痛)痛みが強く出るので、レッスンはもちろん歩行にも支障が出てしまいます。
肉離れは、その損傷程度によって3段階にレベル分けされています。

■肉離れのレベル

Ⅰ度 (軽傷)筋肉や筋膜に出血がみられるが損傷は無い状態。
3日~1週間
で復帰可能。
Ⅱ度 (中等傷)筋肉繊維や筋膜が部分断裂しており、腫れや圧痛も強い。肉離れの典型的タイプ。復帰まで1ヵ月程度
Ⅲ度 (重症)筋肉繊維の完全断裂または付着部完全剥離してしまった状態。医療機関での治療が必要。復帰まで3ヵ月程度かかる。かかる。


■なりやすい原因

・筋肉疲労の蓄積
・ウォーミングアップやストレッチ不足
・クールダウンを行っていない
・筋肉の柔軟性が落ちている
・筋バランスが悪い
・加齢

■肉離れの対処法

まずはRICE処置を行ってください。
Ⅱ度以上の損傷の場合は、松葉杖を使用しなるべく患部に負担をかけないようにすることが大切です。

2.シンスプリント

シンスプリントとは、運動中や運動後にすねの内側の骨(脛骨)の下1/3あたりの比較的広い範囲に痛みを生じる障害で、 正式には「脛骨過労性骨膜炎(けいこつかろうせいこつまくえん)」と言います。 ジャンプなどを繰り返し行うことによって、地面を蹴るのに必要な筋肉が、すねの骨をおおっている膜である骨膜を引っ張りストレスがかかります。 この状態が長く続くと引っ張られている骨膜が耐えきれずに炎症が起き、脛骨に沿って鈍いうずくような痛みを感じるようになります。悪化すると脛骨の疲労骨折にもつながるので注意が必要です。


■なりやすい原因

・筋肉疲労の蓄積
・舞台や発表会のリハが入り急にレッスン量が増えた。
・疲労が回復する前に、激しいレッスンを行い負荷がかかっている。
・筋肉の柔軟性が落ちている。
・クールダウンを行っていない。
・スタジオの床が固い。
・足のアライメントに異常がある(回内足・扁平足)

3.ジャンパー膝(ジャンパーズニー)

ジャンパー膝(膝蓋腱炎/大腿四頭筋腱付着部炎)は、膝蓋腱大腿四頭筋腱に炎症が起こり、膝のお皿(膝蓋骨)周辺が痛むオーバーユース起因のスポーツ障害です。 ジャンパー膝の名前が示すようにジャンプなどで膝関節の屈伸動作をくり返し長時間行い、膝を酷使することで、膝蓋腱に過度な伸張ストレスがかかることで発生します。 約70%がお皿の下(膝蓋骨下部から膝蓋腱付着部)の痛みです。前ももの筋肉である大腿四頭筋の柔軟性低下が大きな要因となるので、レッスン前後にしっかりストレッチを行いましょう。 6番で立って膝を曲げたとき(スクワットです)、膝の角度が60°~80°で痛むようであれば、ジャンパー膝の可能性が高いです。

4.オスグッド病

成長期である小学校高学年から中学生の男児に多くみられる膝下の痛みで、オーバーユース起因のスポーツ障害です。正式には「オスグッド・シュラッター病」といいますが、一般的には「オスグッド」と省略して呼ばれています。 膝を伸ばす動きは、前ももにある大腿四頭筋が収縮し、膝のお皿(膝蓋骨)の少し下の盛り上がったところ(脛骨結節)が引っ張られてることで起こります。成長期の子どもは、まだこの部分に軟骨が多く強度がないため、筋肉によって繰り返し引っ張られることで軟骨の一部が剥がれ腫れや炎症を起こします。 オスグッド病は成長期に多く見られ、成長が止まり脛骨結節が硬くなるとほとんど発症しないことから「成長痛」と診断されることがありますが、これは誤りです。 成長痛は、骨が短期間に成長するときに、腱や筋肉が引っ張られることで痛みを生じたものです。 ですから骨の成長に筋肉の成長が追いつくことで改善します。 しかし、オスグッドは、ケアをせず使い続けると症状が悪化し手術をしなくてはいけなくなるケースもあるので、炎症や痛みが強い時にはレッスンをお休みし安静に過ごすことも大切です。

5.鵞足炎(がそくえん)

鵞足とは、半腱様筋(はんまくようきん)、薄筋(はっきん)、縫工筋(ほうこうきん)の腱が脛骨に付着している部分のことをいいます。腱が扇状に広がりながら付いている様が鵞鳥(がちょう)の足のように見えることから「鵞足」と呼ばれています。 膝を繰り返し曲げ伸ばしすることで、鵞足部周辺の腱や滑液包などが炎症を起こし痛みが発生します。 半腱様筋、薄筋、縫工筋は、膝を曲げる作用だけでなく、股関節を後ろに伸ばす(半腱様筋)内側によせる(薄筋)前に曲げる(縫工筋)など、股関節の両方の動きにもかかわっているとても負担のかかりやすい筋肉です。その為、膝を繰り返し曲げ伸ばしすることで、鵞足部周辺にはストレスがかかりやすく腱や滑液包などが炎症を起こし痛みが発生します。 ターンアウトがあまく、足先だけを外に開いていると、膝が内側に入るニーインと呼ばれる状態になり鵞足へのストレスが増強してしまうので注意が必要です。

6.腸脛靱帯炎(ちょうけいじんたいえん)

大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)と大臀筋(だいでんきん)は、太ももの外側で丈夫な帯状の結合組織となって脛骨に付着します。 この結合組織が腸脛靭帯です。腸脛靭帯炎は、繰り返し膝の屈伸運動をすることで、 腸脛靭帯が膝の外側にある骨のでっぱり(大腿骨外側上顆)を何度も通過することでこすれ、筋肉や靭帯、滑液包などが炎症が起こし疼痛が発生する オーバーユース起因の障害です。 ランニングによって発症することが多いことからランナーズニーとも呼ばれています。 ダンサーの場合は、内転筋が弱く、外側重心で長く踊っていることで発症するケースが多くみられます。 また、O脚や下肢のアライメント異常の他、発育期で骨の成長に筋や筋膜の成長が追いつかず、腸脛靭帯にストレスがかかり起こる場合もあります。